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7月 2015
  • ●2015.07.31
    題名:相続についての考察~その3

    事業承継は『ピポット』で!!

    事業承継は難しいものです。後継者を誰にするか、争いになることはないか、伝統と文化を守ってもらえるのか、等々人生最後の大きな仕事といってよいでしょう。大塚家具のように、ならない為にも、しっかりと準備期間が必要です。

    相続に関しても同じです。お家絶滅とならない為にも、しっかりと準備期間が必要なのです。

    世界で創業200年以上の企業は5586社(合計41カ国)で、このうち半分以上の3146社が日本に集中しており、続いてドイツ837社、オランダ222社、フランス196社の順となります。最長寿企業は、日本にあります。『金剛組』、聖徳太子に命じられて四天王寺を作ったことが始まりの企業です。ところが、2013年10月28日、39代目金剛利隆さんが後継者不在のまま89歳で死去してしまい、その後、未だ当主不在のままの状況にあるとのことです。「当主不在は長い歴史に比べたらほんの1ページ。ふさわしい40代目が現れるまで技術と伝統を預かっていく」と、金剛組は結束をして事に当っているとのことです。

    100年以上の「長寿企業」は、2万6,144社あります。このうち2013年に新たに「長寿企業」の仲間入りを果たしたのは1,410社で、業種別に見ると、最も多かったのは「清酒製造」の707社で、2位は613社の「貸事務所業」つまり、地主・大家業です。これは、もともと本業とは別に、所有していた土地などの遊休資産を貸し出して営業外利益を稼ぎ出していたものが、時代の経過とともに本業になりかわっていったケースが多く、近年「長寿企業」に占める割合が増加傾向にあるのです。

    日本に歴史ある企業が多い理由としては、植民地化や長期にわたる内戦などで人や産業が壊滅的な状態にまで追い込まれることがなかったことがあげられます。日本国内でいえば、第二次世界大戦で甚大な戦禍を被った沖縄には長寿企業が少ないことからいっても、事業継続にとって戦争は最大のリスクなのです。また、血縁や養子縁組による事業承継と先祖を大切にする心が、長寿企業となっているのだと考えます。

    今や、事業承継は、親族での承継よりMBOやM&Aによる承継が多くなっています。長寿企業も年々減少するのではないかと危惧しているのは、私だけではないと思うのです。

    長寿企業には、事業や従業員を守るための家訓や商道徳があるのです。こうした日本の長寿企業文化を守っていくことは、効率を優先するあまり、自然環境や人々の幸福をも蔑ろにしてしまうグローバル資本主義の暴走を止めることにつながるのではないのでしょうか。

    地主・大家業は、先に述べたように、近年「長寿企業」に占める割合が増加傾向にある事業です。田畑や竹林をアパート・マンション・ビルに変貌させ、また、貸地として事業返還をしたのです。そして、個人事業主から法人設立によって、資産管理会社による経営に返還している地主・大家さんが今や主流になっています。*****こような同族の資産管理法人は、一般の企業とは異なり、MBOやM&Aはあまり考えられません。親族での継承が大前提です。将来的には、不動産の証券化が進むことにより、事業承継は、M&Aの手法もありえると私は考えておりますが、今の時代では、まだまだ先のことでしょう*****

    スポーツのバスケットボールで、パスをする際に、軸足をずらさず、パスをする相手を探すときにする技として、『ピポット』というものがあるのだそうです。事業承継は、軸足をずらさず、変化をしていくことが大切なのです。ダーウィンも言っています、「もっとも強いものが生き残るのではない。もっとも賢いものが生き残るのではない。ただ、変化に適応できたものが生き残るのだ」と。旧態依然のままでもいけません。

    同族の資産管理会社の位置付けは、個人の相続と全く同じです。お家繁栄継続のため、長寿企業になる宿命を負っているのです。そのためにも、先君の長寿企業に学ぶ必要があるのです。

    私ども㈱財産ブレーントラストは、長寿企業になるための、番頭集団でありたいと願っています。『志』ある方は是非、㈱財産ブレーントラストのドアをノックしてください。私たちは、閉ざすドアは持っておりません。どなたでも、いつでもお待ちしております。

    カテゴリー:相続編